合併の先に:09紀の川W選/下 一体感 /和歌山
今、気になっていることは「タモロコを食べる」ですがこんなニュースがあります。
◇残る旧町意識、進む新庁舎計画
「『川南ばかり良くなって』と、川北の人に言われている」。
紀の川南部に住む建設業の男性(41)は言う。
05年11月に合併した旧5町は、紀の川を挟んで南の"川南"に貴志川、桃山、"川北"に那賀、粉河、打田。
今も旧町ごとの地元意識は色濃い。
初代のリーダーを選ぶ05年12月の前回紀の川市長選は、旧貴志川町長だった中村慎司・現市長(67)と、旧粉河町長だった服部一県議(68)の一騎打ち。
「おにぎりと熊どっちよ」。
双方のマスコットキャラクターを指した隠語が、発足したばかりの市民の間でささやかれた。
そして2874票差で勝ったのは、川南の中村氏。
「職員採用も南が多いとかうわさになる」(建設業の男性)のは、選挙のしこりともいえる。
ただ、市発足後の市立小中学校の改築を例にすると、施工済みも含めて予算がついているのは、旧貴志川町を除く4町の4校。
南北でいうと2校ずつだ。
生まれたてで、何かと疑心暗鬼になりがちな市は今、新庁舎計画を進めている。
旧5町の役場を活用した分庁舎方式でスタートしたが、旧打田町役場など計4施設を使う本庁舎は、築35年の旧打田町公民館をはじめ老朽化が進む。
旧町役場の粉河を農林商工、那賀を保健福祉、桃山を建設、貴志川を教育と、業務ごとに分散した配置は、公平といえば公平だがいかにも効率が悪い。
庁舎建設検討委が07年2月に「年間約2億円の無駄がある」と試算した分庁舎方式。
検討委は、本庁?分庁舎間の移動による非効率などを指摘した。
そして、市は今年2月策定した新庁舎建設基本構想で、「職員の連帯感が希薄になる」と加えた。
新庁舎は敷地面積約1万平方メートルで、現在の敷地内で建て替える。
12年度までに工事を終える予定で、総事業費は50億円を超す見通しだ。
市長選に出馬表明している新人で元打田町議の根来博氏(64)は、争点に新庁舎計画を挙げ、「計画を凍結して、教育や福祉にお金を回すべき」と主張する。
一方、再選を目指す中村市長は「合併特例債を活用できるのは今だけだ」と、必要性を訴える。
市最初の大事業といえる計画。
効率上のメリットにとどまらず、職員の連帯を深め、ひいては市民のシンボルとなり得るか。
まちづくり全体が問われる。
【安藤龍朗】
11月6日朝刊
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最終更新:11月6日13時1分
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